【管理栄養士が解説】体にいい油の選び方とは?1日の摂取量目安と質の整え方
- 21 時間前
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「油は太るから」と、極端に避けてはいませんか?
実は、脂質を過度に減らしすぎると、エネルギーを補うために食事全体の量が増え、かえって消化管の働きに負担がかかることもあります。
大切なのは「抜く」ことではなく、適切な量と種類を賢く選ぶこと。
未来の自分のために知っておきたい、管理栄養士が教える**「油の選び方」**と理想的な付き合い方をご紹介します。
1. 油には「見える油」と「見えない油」がある
私たちが口にする油には、大きく分けて2つのタイプがあります。
見える油:調理に使う油、ドレッシング、マヨネーズなど。
見えない油:肉の脂身、魚、卵、乳製品、ナッツ類など、食材そのものに含まれる油。
現代の食生活では、この「見えない油」をすでに十分摂っていることが多いため、自分でコントロールできる**「見える油」の予算**を知ることが健康への近道になります。
2. 1日の摂取量はどのくらい?管理栄養士が教える目安量
1日に使ってよい調理用油(見える油)の目安は、意外とコンパクトです。
女性: 大さじ1〜1.5程度
男性: 大さじ2程度
【数値の根拠:グラム数を「見える化」すると?】
厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」の目標量から計算すると、成人が1日に摂りたい脂質の総量は、およそ40g〜60gです。ここで、管理栄養士が注目するのが「見えない油」の量です。たとえば、日本食品標準成分表2020年版(八訂)によると、
豚ロース肉(100g):約18.5g
卵(1個):約4.7g
ロールパン(2個):約5.1g
例えば、朝にロールパンと卵を食べ、夜に豚肉のソテーを食べると、これだけで約30g。 ここに乳製品や昼食などを加えると、1日の予算(40g〜60g)のほとんどが、実は「見えない油」ですでに埋まってしまいます。 だからこそ、私たちが自由に使える「見える油」の残席は、**1日あたり15g〜20g(大さじ1〜1.5)**というスプーン1杯分の量になるのです。
3. 失敗しない「油の選び方」と質のアップデート
量を整えたら、次は「質」を見直しましょう。 各脂肪酸の役割を知ることで、管理栄養士が推奨する「不足を補い、摂りすぎを控える」という優先順位が見えてきます。
【もっとも意識して摂りたい】オメガ3(青魚、えごま油、亜麻仁油など) 現代人に不足しがちです。 血液中のLDL(悪玉)コレステロールや中性脂肪を減らし、HDL(善玉)コレステロール値を上昇させる作用が期待されています。 熱に弱いため、生で摂るのがおすすめです。
【調理の主役にしたい】オメガ9(オリーブオイル、米油など) 酸化しにくく、体内で「過酸化脂質」となりにくい性質があります。 動脈硬化の予防効果が期待されていますが、摂りすぎは肥満の原因になるため、予算内で活用しましょう。
【少し控えめに意識したい】オメガ6(サラダ油、ごま油、コーン油など) 必須脂肪酸でコレステロール量を減少させる作用がありますが、摂りすぎると善玉(HDL)まで減らしてしまいます。 外食や加工食品で無意識に摂りすぎていることが多いため、自炊では意識して控えめに。
【適量を楽しみたい】飽和脂肪酸(肉の脂、バターなど) 摂りすぎるとLDLコレステロールが増え、心筋梗塞や肥満のリスクを高めます。 しかし、不足しすぎも禁物です。 摂取量が少ない人は「脳出血」の発症率が高まるという報告もあり、不足すると血管がもろくなると推察されています。

4. 調理法で「引き算」をする工夫
予算内で質の良い油を楽しむには、調理法のバリエーションを増やすのが一番の近道です。
「揚げる・炒める」を「蒸す・煮る・焼く(グリル)」に置き換える
テフロン加工のフライパンを活用し、引く油を最小限に抑える
これだけで、脂質の総量を無理なくコントロールできます。
5. まとめ:適量・質・鮮度のバランスを大切に
どんなに良い油でも、酸化してしまっては台無しです。 開封後は早めに使い切り、冷暗所で保管しましょう。
「適量の油」は、食事のボリュームを抑えつつ、効率よくエネルギーを補給してくれるスマートな味方です。 10年後の健やかな自分のために、少しだけこれまでの食事を振り返り、今日から管理栄養士推奨の**「油の選び方」**を意識してみませんか。



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